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蒼井優&池松壮亮、ピエール瀧の更生願い涙ぐむ「許す力も必要」 映画『宮本から君へ』完成披露舞台あいさつ



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 ミュージシャンで俳優のピエール瀧(52)が出演する映画『宮本から君へ』(9月27日公開)の完成披露舞台あいさつが22日、都内で行われた。

 同作の製作委員会は瀧が保釈された5月に「事件発覚後、幾度となく協議を重ねてまいりました。その結果、ピエール瀧氏は、今後も法律に従って裁定が下されることになり、それ以上の措置について、本作品が関与するものではないという結論に至り、製作委員会の総意として、本作品の改編・追加撮影を行わないまま、劇場公開することと致しました」と説明していた。

 この日の完成披露には池松壮亮、蒼井優、井浦新、一ノ瀬ワタル、真利子哲也監督、原作者の新井英樹氏が参加した。主演の池松は「この作品は逆境に継ぐ逆境で、笑けてくるぐらい時間がかかった」と振り返る。そしてピエールへの思いを口にした。「ピエールさんがああいうことになり、ほんとに、この瞬間まで何を言うべきなのか、あるいは言わないべきなのか…。時間が解決するのも違う気がするし、それで事なかれというのもなんとなく違う」と心境を語った。

 そして「僕が言えるのは共演者として監督よりも一番近くで、あの人を見ていた。あの人の目は本気でした。この作品に、とんでもなく大きな力を注いでくれた」と回顧。「あの現場での日々は事実に変わりない。かといってピエールさんが間違ったことをやったことに変わりない」と犯したことの大きさを説きつつ、「私たちは人を罰する力を持つのであれば、それ以上に許す力も必要ではないかと個人的な見解で思っています」と私見を述べた。「なんとか立ち上がって、また映画の現場であえることを願っています」と瀧の更生を願った。そして空気を変えるため「楽しい舞台あいさつにしたいと思っています」と口にした。

 蒼井も「私たちは、これからも映画を作り続ける。待ってるとも言えません。せっかく出会ったんだから、またお互いの人生が交差するときが来たら」と言葉をつむいだ。

 最後のあいさつで池松は「すみません。ぶち壊してしまいましたね」と重い空気にしてしまったことを反省。蒼井も「ちょっと、うまく話せなかった。これからも真面目に映画を作り続けます。信じてもらえる映画人でいたいなと思います」とぽつり。慎重に言葉を選びつつ、胸のうちを明かした2人を見た井浦は「きょうは、ますます座長2人が大好きになりました。最高の座長2人の元で、この作品を作れたことを幸せに思っています」と熱く語っていた。

 同映画は、昨年4月にはテレビ東京系の『ドラマ25』枠で連続ドラマ化もされ、『第56回ギャラクシー賞テレビ部門』で奨励賞を受賞するなど反響を呼んだ。原作は、熱血営業マン・宮本浩の七転八倒の記録。ドラマでは、営業マンとして奮闘する“サラリーマン篇”が描かれた。映画では、宮本とヒロイン・中野靖子を中心に“人間賛歌”が描写されるエンターテインメント作品になっている。

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