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ウクライナ情勢を受け“有事の金”が過去最高値の1グラム8000円超 買い取り店への持ち込みも急増  (22/03/08 17:28)



ウクライナ情勢の緊迫化で「金」の買い取り価格が高騰し、8日、過去最高値を更新しました。名古屋の買い取り店でも金の持ち込みが増えているといいます。

 ウクライナ情勢の緊迫化で、金の価格が高騰しています。投資家がリスク回避の姿勢を強めていて、現物資産の金に買いが集まっているのです。

「コロナ禍で史上初の7000円を超えたことがありましたが、その後にいったん落ち着いていたのですが、年明けから徐々に上昇してきて、2月に入ってから過去最高を更新し続けています。世の中の情勢が不安定になると『有事の金』ということで、資金が金に流入して相場が上昇していくと考えています」(コメ兵 広報部 横井一雅さん)

 国内の金の買い取り価格の指標となっている「田中貴金属工業」の金1グラム当たりの店頭買い取り価格は、ウクライナ情勢の緊迫化に伴い、2月ごろから上昇の一途をたどっています。そして8日、ついに1グラム8000円を超えました。

 金1グラム当たりの買い取り価格が8000円を超えるのは初めてで、8日の価格8080円は、過去最高値です。

買い取り店「コメ兵」も貴金属の持ち込み2倍に

 金の買い取りも行っている名古屋市・中区の「コメ兵」では、金の価格高騰を受け、日に日に持ち込み客が増えていると言います。

「問い合わせが例年に比べて4倍に増えてますし、来店も貴金属の持ち込みが2倍に増えています」(コメ兵 広報部 横井一雅さん)

 店を取材した8日も、金を売りに来る人の姿がありました。70代の女性が持ち込んだのは、指輪やネックレスなどの貴金属、11点です。

「少しは手元に持っていようと思ったけど、(息子の)お嫁さんが金属アレルギーで使えないし、孫たちにはデザインが違うし、息子に話しをしたら『自分のものだから還元してランチでも行けば』と」(貴金属を売りに来た女性)

 持ち込んだ貴金属11点のうち、金が使われているのは5点です。

「ネックレスは18金ですので。こちらは4万1000円になります」(コメ兵の店員)

 金が使われた貴金属の買い取り価格は、5点で12万2000円でした。

貴金属売った女性は「子どもが亡くなるニュース見て寄付も考てみようと」

 金の価格高騰の背景には、ロシアのウクライナ侵攻が影響していることについて、女性は?

「子どもが亡くなったのをテレビで見て、1歳何カ月ぐらいの子どもが爆弾の破片が頭に当たって亡くなったという話をやっていたので、なぜ人間同士がこんなことになるのかなと思います。もう少し落ち着いたら子どもたちと話して(還元したお金で)食事を行くこともあるけど、寄付も考えてみようと思います」(貴金属を売りに来た女性)

 先行きが不透明なウクライナ情勢。今後の金の価格についてコメ兵の担当者は…

「金の相場は我々でもコントロールできないものですので、おとなしく見守っていくしかないと考えています」(コメ兵 広報部 横井一雅さん)

(3月8日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)