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OCAMI談話会:江尻 祥 (大阪公立大学)「正標数の代数的ファイバー空間が持つ数値的小平次元について」



OCAMI談話会日時 2023年5月11日(木)
講演者(所属) 江尻 祥 (大阪公立大学)
タイトル 正標数の代数的ファイバー空間が持つ数値的小平次元について
場所 数学大講究室(理学部棟E408)& Zoom
概要 飯高は代数的ファイバー空間の全空間、底空間および生成ファイバーについて小平次元が劣加法性を満たすと予想した。小平次元は双有理幾何学において重要な役割を果たす不変量である。中山は小平次元 に“近い”不変量として数値的小平次元を導入した。それは小平次元に一致することが予想されている。中山はさらに数値的小平次元について飯高の予想に類似した不等式を証明した。この不等式は極少モデル理論の進展に大きく貢献してきた。 本講演では中山の不等式を正標数において扱い、成り立つための十分条件と反例を紹介する。十分性を示すために証明した、Popa–Schnell の大域生成定理と Viehweg の弱正値性定理、藤野の大域生成定理のそれぞれの亜種についても説明する。