こちら、なんか小さくてかわいいやつ、略してちいかわ、というキャラクターなんですが、旧ツイッターXで漫画が投稿されていて、人気に火がつきました。
作者であるナガノさんのフォロワー数は100万人を超えているんです。
今回は鹿児島市で開催中のナガノさんの展覧会から、その世界観の魅力をひもときます。
来場者
「かわいい」
「超かわいい」
「みんなかわいくて、日頃の疲れが癒やされます」
あちこちで「かわいい」の声が漏れ出る会場。
鹿児島市のライカ南国ホールで開かれているナガノ展です。
SNSや雑誌で知られるイラストレーター、ナガノさんの作品の原画約250点が並びます。
ナガノさんの代表作のひとつが、漫画「ちいかわ」です。
なんか小さくてかわいい「ちいかわ」が主人公の漫画で、2020年からX旧ツイッターでの連載が始まり、2021年から単行本を刊行、2022年からはアニメ化されました。
漫画が投稿されるアカウントのフォロワー数は100万人超えで、今回の企画展も7日までの12日間で、既に約1万人が訪れています。
なぜこんなにも多くの人が「ちいかわ」に夢中になるか、その魅力を来場者に聞いてみました。
来場者
「とにかくかわいい。それに尽きます。癒やしです。朝見て元気出して、癒やされて頑張ろうみたいな」
「一話一話は短いんですけど、次も見たい次も見たい、となる」
そのかわいらしさが垣間見える作品、見てみましょう。
試験の合格発表に訪れたちいかわと友達のハチワレ。
ハチワレは自分の番号を見つけて大喜びですが、試験に落ちてしまったちいかわは落ち込んでしまいます。
何だか気まずい雰囲気になった後日、ちいかわは合格のプレゼントをそっと渡すのでした。
泣き虫だけど一生懸命ないじらしさや、ちょっとした事件も乗り越えて、深まる絆が描かれています。
しかし、ちいかわファンが語る魅力はそれだけではありませんでした。
来場者
「考察のしがいがあるところ。考えなければ普通に見られるけど考えれば考えるだけ面白い」
「モモンガの正体が会場で飾ってあったところも背景が違う。『たぶん正体は全然違うものなんだろうな』っていうところに闇を感じるというか」
今回はその謎を楽しむ新たなコーナーも。
美川愛実アナウンサー
「絵はかわいいままなのに不穏な空気が漂っています」
漫画に度々登場する悪夢のお話です。
道ばたを歩いていると突如現れたバクのような生き物。
捕らえられて気がつくと、水槽の中に閉じ込められ、水が迫ってきました。
絶望の表情を浮かべるちいかわ。
悪夢のストーリーです。
また、ちいかわの世界には度々、彼らを食べようとする敵も現れます。
そんな敵と戦うことを物語の中では「討伐」と呼び、楽しい世界の中に生きるための過酷な環境があることを思わせます。
かわいい中にちりばめられた謎。
展覧会の企画者は、その魅力をこう語ります。
松屋共創事業部コンテンツ事業課・宮野宏史さん
「ストーリーがわかりにくいところが大きな魅力。見ている人が想像して『ナガノさんはこういうふうに考えているんじゃないか』とかXで盛り上がる。ストーリーがわかりにくくて、謎めいているところも大きな魅力だと思う。手書きの作品はほぼ公開されていないので、貴重な機会なのかな。ナガノ展の一番の大きな魅力になっているのかなと思う」
かわいさと怖さのギャップも楽しめるナガノ展は、2月17日まで鹿児島市のライカ南国ホールで開かれています。
土日、振替休日は時間指定入場となります。
詳しくはKTSのホームページをご覧ください。