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歴代で在職最長も…辞意 安倍首相“これまでの歩み”

8月28日に辞意を表明した安倍総理大臣は、4日前に歴代最長の在職日数を迎えたばかりでした。安倍総理のこれまでの歩みを振り返ります。

 2006年9月に発足した第1次安倍内閣は「政治とカネ」の問題や失言などで閣僚が次々と辞任しました。翌2007年の参院選で自民党は大敗し、その後、安倍総理は持病の潰瘍性大腸炎が悪化したことによる体調不良で辞任しました。

 安倍総理がトップリーダーに復帰したのはおよそ5年後の2012年12月のことでした。第2次内閣の発足の目玉政策として「アベノミクス」を掲げ、大規模な金融緩和と財政出動で、それまで1万円を割り込んでいた日経平均株価を2万円台に押し上げ、有効求人倍率も1倍を大きく超える水準まで改善しました。不祥事などで内閣支持率が一時的に低下しても、好調な経済が支持率を回復させる好循環に支えられました。安定的な政権運営に腐心し、「1強」を維持しました。

 政策や政治姿勢にまつわる多くの流行語も生まれました。流行語の中には「アベノミクス」といった看板政策がある一方、安全保障関連法に反対する動きから生まれた「アベ政治を許さない」や、知人を優遇したとされた森友・加計学園問題に関する「忖度(そんたく)」など、批判的な言葉も目立ちました。また、新型コロナウイルスへの対応は安倍政権への批判を高める一因にもなり、全国5000万世帯に2枚の布マスクを配布した「アベノマスク」とやゆされた感染防止策は賛否を呼びました。

 自民党総裁の任期満了まで1年余りとなる中、安倍総理はことし8月17日と24日に2週連続で慶応大学病院に異例の訪問をし、検査を終えた際は、記者団に対して改めて職務への意欲を口にしていました。しかし28日、自身の体調不良を理由に、総理を辞任する意向を表明しました。