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2024/8/7 早天祈祷会 「神の人材」創世記 41:1-57 金宣旼 牧師 厚木聖書キリスト教会



毎週火~金6:00

今日の聖書箇所:創世記 41章 1~57節

001:二年の後、王は夢を見た。彼がナイル川のほとりに立って、
002:見ていると、肉づきのよい立派な七頭の雌牛が川から上がって来て、葦の中で草を食べていた。
003:すると、その後から醜いやせ細った七頭の雌牛が川から上がって来て、岸にいる先の雌牛のそばに立った。
004:そして、醜いやせ細った雌牛は、肉づきのよい立派な雌牛を、すっかり食べてしまった。そこで、王は目が覚めた。
005:それから、また眠って、違った夢を見た。そこには、一本の茎によく実った七つの穂が出て来た。
006:すると、その後から、東風に焼け、しなびた七つの穂が生えて来た。
007:そして、しなびた穂は、よく実った七つの穂をすっかり飲み込んでしまった。そこで王は目が覚めたが、それは夢であった。
008:翌朝、王は気になって人をやり、エジプト中の占い師と知恵者を呼んだ。王は彼らに自分の夢を話しても、それを解く者は一人もいなかった。
009:その時、あの給仕長が王に申し上げた。「私は、今日自分が本当に誤っていたことに気が付きました。
010:以前、王様のお咎めを受け、私と料理長が親衛隊長の家に監禁されていたことがございました。
011:あの時、私どもは二人共同じ夜、夢を見ました。それぞれに意味ありげな夢を見たのでございます。
012:そこには、私どもと一緒に親衛隊長の奴隷で、ヘブル人の若者がおりました。私どもがその夢を彼に話しましたところ、彼は私どもの夢を解き明かしてくれました。しかも、夢の意味をちゃんと解き明かしてくれたのでございます。
013:その通りになりまして、私は元の地位に戻ることができ、料理長は死刑にされてしまいました。」
014:王はヨセフを呼ぶために人を遣わしたので、彼は急いで牢獄から連れ出された。ヨセフはひげをそり、服を着替えて、王の前に出た。
015:王はヨセフに語った。「朕は夢を見たが、それを解く者がおらぬ。聞くところによると、その方は、夢を聞いて、それを解くそうだな。」
016:ヨセフは王に答えた。「私が解いたのではございません。王様に幸先の良い答えを差し上げますのは、神様でございます。」
017:王は見た夢をヨセフに話した。「朕が夢の中で、川の岸に立って見ていると、
018:肉づきのよい立派な七頭の雌牛が川から上がって来て、葦の草を食べていた。
019:すると、その後から、弱々しく非常に醜いやせ細った七頭の雌牛が上がって来た。朕は今までかように醜いものを、エジプト中で見たことがない。
020:このやせ細った雌牛は、先の肉づきのよい立派な七頭の雌牛をすっかり食べてしまった。
021:いくら食べても食べる前と同じように、やせ細っていて、醜かった。そこで、朕は目が覚めたのだ。
022:すると、また夢を見た。一本の茎によく実った七つの穂が出て来た。
023:すると、その後から、東風に焼け、しなびた細い七つの穂が出て来た。
024:そして、しなびた穂が、七つのよく実った穂をすっかり飲み込んでしまった。朕は占師にこの夢のことを話したが、だれもその意味を解き明かしてくれる者はいなかった。」
025:ヨセフは王にその夢を解き明かした。「王様の夢は二つとも同じことを表しております。神様は、これからなさろうとしておられることを、王様にお示しになられたのでございます。
026:七頭の立派な雌牛も、七つの実った穂も、同じことを表し、それは七年のことでございます。
027:その後から上がって来た、やせ細った醜い七頭の雌牛も、東風に焼けてしなびた七つの穂も、同じことを表し、いずれも七年で、こちらは凶作の七年でございます。
028:今申し上げましたように、神様がしようとしておられることを、王様に示されたのでございます。
029:これからエジプトには、七年間の大豊作が訪れて参ります。
030:しかしその後、七年間の大凶作が来て、それまでの豊作はすべて忘れられてしまうほどで、大凶作は地を荒廃させてしまいます。
031:大豊作の後の大凶作は、余りにもひどいものなので、豊作は跡形も無くなってしまいます。
032:夢が二度も繰り返されたのは、このことが確かに起るのだということを、神様が王様にお告げになっていらっしゃるのですし、すぐに起ることの印でございます。
033:そういうわけでございますから、王様は今人材をお捜しになりまして、エジプトの国を治めさせるのがよろしいかと存じます。
034:王様は、早速、国中に監督官を置かれまして、七年の豊作のうちに、エジプト中の作物の五分の一を取り立てるのがよろしいかと存じます。
035:これからの豊作の食糧を、すべてこの監督官の手で集めさせ、麦を食糧として、王様の力で町ごとに貯蔵し、保管させるのがよろしいかと存じます。
036:その食糧は、エジプトの地に起る七年の大凶作に対する国の貯蔵食糧となりまして、この地は凶作によって滅んでしまわないようになることでございましょう。」
037:王とその家臣は、これを名案だと思った。
038:そこで、王は家臣たちに語った。「神様の御霊の宿っているこのような人を、ほかに見付け出すことができるであろうかのう。」
039:こうして、王はヨセフに言った。「神様は、このことを皆、その方にお示しになった。その方のような人材を見付けることはできぬ。
040:よって、その方にすべてをつかさどらせよう。朕は全国民をその方の言う通りにさせようと思う。朕はただ王位の点においてだけ、その方に勝っていると思うがよいぞ。」
041:王はヨセフを正式に任命した。「朕は、その方をエジプト全国の国務長官とする。」
042:王は王の印形のある指輪を、自分の指から外して、ヨセフの指にはめ、美しい服を着せ、金の首飾りを首に掛け、
043:自分に次ぐ者であることを示すため、王の第二の車に彼を乗せた。そして、彼の前では、「ひざまずけ」と呼ばわらせた。こうして、彼をエジプト全国の国務長官とした。
044:王はヨセフに言った。「朕はエジプトの王である。しかし、その方の許しがなければ、エジプト中だれ一人として何もすることはできない。」
045:王はヨセフにツァフェナテ・パネアハという名前を与え、オンの祭司ポティ・フェラの娘アセナテと結婚させた。こうして、ヨセフのことは、エジプト中に知れ渡った。
046:ヨセフがエジプトの王に仕えるようになったのは、三十歳の時であった。ヨセフは王の下から下がると、エジプト全国をあまねく巡り歩いた。
047:さて、七年の豊作のうちに、地は豊かに物を生産した。
048:ヨセフはエジプトの地に産した七年間の食糧をことごとく集め、それを町々に貯蔵させた。町の周囲の畑で出来たものを皆、町に持って来させて、貯蔵したのである。
049:ヨセフは穀物を海の砂のように、沢山蓄え、計りきれないほどになったので、とうとう計ることをやめてしまった。
050:凶作の年になる前に、ヨセフには二人の子供が生れた。これは、オンの祭司ポティ・フェラの娘アセナテが産んだのである。
051:ヨセフは、長男の名前をマナセと付けて、「神様は私のすべての苦しみや、父の家であった嫌な事をすべて、忘れさせてくださった」と語った。
052:また、次の子供の名前をエフライムと付けて、「神様は、私の悩みの地で、また、子供をお与えくださった」と語った。
053:エジプトの地にあった七年の豊作は終った。
054:そして、ヨセフが言ったように、七年の凶作が始まった。この凶作はエジプトだけではなかったが、エジプトにだけは食糧があった。
055:エジプト全国が凶作で悩んでいた時、民は王の下に来て食物を求めた。そこで、王はエジプト人に言った。「食糧の欲しい者は国務長官の所へ行け。そして、国務長官の言う通りにするように。」
056:凶作はエジプト中に広がったので、ヨセフはすべての穀倉を開いて、エジプト人に売ってやった。ききんは、エジプト中に激しくなってきた。
057:凶作は、エジプトばかりでなく、あらゆる国にも広がっていったので、ほかの国の人々も、エジプトのヨセフの下に、穀物を買いにやって来た。