【パリ=三井美奈】大接戦となった米大統領選について4日、欧州連合(EU)議長国、ドイツのマース外相は声明を発表した。「選挙プロセスと結果について、有権者の信頼を得られるようにすることが重要だ」と述べ、混乱の回避を促した。
マース氏は、選挙の接戦は米国世論の二極化によるものだという見方を提示。「米国は、これまでに『法の支配』を実践してきた。難局で結束し、民主主義の原則にかかわる重要問題を解決することができる」はずだと訴えた。
フランス外務省は4日の声明で、米大統領選については「結果は米国の問題」としてコメントを避けた。そのうえで、「われわれは、欧州の行動能力を強化する努力を続ける。それは米欧関係を強化する条件作りにもなる」と述べ、欧州独自の外交安保を目指す目標は不変だと示唆した。
英国のラーブ外相は4日、ツイッターで、米大統領選について「勝者が分かるまで、辛抱して待たねばならない。十分な時間をかけて、結論を出すことが重要」と発信した。貿易や安全保障、情報共有などの分野で、米英両国は強い絆で結ばれていると強調した。