感染拡大に歯止めがかからない状態が続くなか、菅総理大臣は、東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏1都3県を対象とした、緊急事態宣言を7日に発出する方針を明らかにしました。
■前回の「買いだめ」「品薄」を教訓に・・・
前回の緊急事態宣言の際には、一部の商品が品薄になるなど混乱が起きました。今回は小売店と消費者、どのような対策を取っているのでしょうか。
東京・世田谷区のスーパー「信濃屋代田食品館」に来ていた買い物客は、「保存が効くものはちょっとチェックしておこうかなと。前回ほど、買いだめみたいなことはしないと思います。安心してスーパーに来ると思います」と話していました。
店側も、前回の教訓を生かしていました。
「信濃屋代田食品館」の鈴木誠営業本部長は「商品がなくなったりというようなことが(前回)ありましたので、まず商品をしっかり確保するということで。パスタなんかは例年と比べますと、だいたい2倍ぐらい。他の商品につきましても、やはり2倍ぐらいの商品を考えております」と話していました。
前回の緊急事態宣言では、スポーツジムや百貨店や映画館など幅広い施設が休業要請の対象となりました。
しかし、今回は、政府は経済への影響を最小限に抑えたいとして、飲食店などに限定的した措置を講じる方針です。
■店名公表・・・「ターゲット」となる飲食店は
すべての飲食店には午後8時までの時短営業を要請しますが、応じない店も出てくるとみられることから、緊急事態宣言の発令に合わせて政府は、要請に応じない飲食店の名前を公表できるように、政令を改正する方針です。
加藤勝信官房長官は5日、「(政令を)改正すべく、今、中で作業が行われている。具体的に何を足すのかということについては、まず飲食店ということが上がってくるわけでありますが」と述べました。
こうした動きに対し、時短営業を強いられる都内の飲食店オーナーは、「店名を公表するだけであれば覚悟をもって、こちらもお店を(営業)させて頂くので。罰則というのが、その程度のものであれば『そうですか』というくらいの気持ちです」と話していました。
こちらの飲食店では、時短要請は受け入れる予定だといいます。
しかし、協力金がもらえても、1カ月約30万円の赤字が出るため、店が立ち行かない状況になれば、通常営業に戻すことも考えていると話します。
■宣言解除の目安「1から2週間単位では無理」
緊急事態宣言はどのくらいで解除されるのでしょうか。
5日、新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は「緊急事態宣言の期間を通して、可及的、速やかにステージ3相当までに下げること」と説明し、現在、感染爆発状態のステージ4からステージ3相当に下がることが条件だと話しました。
当初、「1カ月程度の見通し」との報道もありましたが、ステージ3に下がる期間について尾身会長は「ステージ3に戻すのに、今の状況を考えると1週間から2週間のような単位では無理だと思います。2月末や3月にそういう方に近付くには、皆が自分のことと考えて行動すれば、感染を下火にすることは不可能ではない」と述べました。
[テレ朝news]