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「トリプルアクセルすら跳べない時期あった」 羽生結弦のコロナ禍での葛藤

「トリプルアクセルすら跳べない時期あった」 羽生結弦のコロナ禍での葛藤
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昨年末に開かれたフィギュアスケート全日本選手権で羽生結弦選手が完全勝利をおさめた。コロナ禍という異例の事態のなか、羽生は「暗闇の底に落ちる感覚」だったという。AERA 2021年1月18日号では、羽生選手が「全日本」前の心境を吐露した。

 今季初戦となる全日本選手権で、羽生結弦(26)は、フリーの演技を終えたポーズのまま10秒間、リンクの中央で天井を見つめた。心の中でつぶやく。

「すごくいろいろな力をもらえたな。戦い抜いたな」

 ショート、フリーを通じて6本の4回転を含む全ジャンプを降りる、圧巻の演技。総合319.36点で、参考記録ながら今季世界最高得点での優勝を決めた。さらりとやってのけたようにさえ見えたが、実際にはこの10カ月は、葛藤の連続だった。
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