トランプ氏からバイデン氏へ。約150年ぶりとなる、新旧大統領が同席しない異例の就任式を経て、アメリカはトランプ政権という激動の4年間に別れを告げます。
アメリカでは、就任式前に、次期大統領が教会で礼拝を行うという慣例があります。
この後、通常であれば大統領夫妻がホワイトハウスで、新大統領を出迎えてお茶会が開かれ、1台のリムジンに一緒に乗り込んで就任式が行われる議会へと向かいますが、今回、これらの慣例行事は行われません。
そして、いよいよ日本時間21日午前1時半に就任式が始まり、午前2時に新大統領による宣誓、就任演説が行われます。
通常であれば、日本時間21日午前5時から就任パレードが行われるのが恒例ですが、今回は、バイデン氏が短い距離を歩いて、インターネット上でバーチャルパレードが行われるということです。
テレビ朝日・前ワシントン支局長の山下達也さんに話を聞きます。
(Q.大統領の就任式が本来、意味するものは何ですか?)
アメリカの大統領は、世界で最も権力があると言ってもいいですから、その権力が円滑に移行されたということ、もう一つは、選挙戦を乗り越えてアメリカが結束することを、国内・国外に向けて見せるという非常に重要な意味があります。
(Q.今回、トランプ大統領の欠席で、平和的な移譲を見せることができないということになりますか?)
そうですね。4年前には、トランプ大統領と激しく争ったヒラリー・クリントン氏でさえ、ビル・クリントン大統領のファーストレディとして、トランプ大統領の就任式に出席しました。
(Q.アメリカは融和に動き出すことはできますか?)
バイデン次期大統領は、相当なハンデを背負って進めていかないといけないと思います。民主党側の人は、トランプ氏の退任式は「意味のないイベントだ」と話していて、そもそも就任式を欠席することにも怒っています。トランプ氏は、本当は支持者と集会をして、就任式にぶつけて次の出馬を言いたかったようですが、議会の襲撃事件があったので、空軍基地でこじんまりとやったのかなと思います。
[テレ朝news]