感染拡大が止まらない新型コロナウイルス。10日、横浜港に停泊中のクルーズ船で新たに六十数人の新型コロナウイルス感染が確認されました。これで乗船者約3700人のうち感染者は130人以上となりました。
一方、中国では延長された春節の連休が明けた10日、各企業の通常業務が再開されるはずでしたが、オフィス街はガランとしたまま。例年ならギュウギュウの通勤ラッシュになるはずの地下鉄もガラガラです。
また、北京ではグループでの会合や会食が禁止されたことにより、娯楽施設や飲食店などが経営破綻の危機にさらされ始めています。北京で有名なカラオケチェーンでは約200人の全従業員の解雇を発表しました。中国経済への影響は深刻です。中国の交通運輸省によりますと、春節の前後を含めた連休期間中の旅行者が去年の同じ時期より4割減ったといいます。一体、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか・・・。実は今、中国のある伝統行事が大規模な感染拡大につながった疑いがあると指摘されています。それは4万世帯以上による大宴会。先月18日に武漢で行われた春節の到来を祝う「万家宴」です。中国南部の伝統行事で各家庭が自慢の手料理を持ち寄って皆で食べるというもので、今年も4万世帯以上が参加したといいます。この時、武漢市当局は41人の感染を発表し、ヒトからヒトへの感染は排除できないとしていた時期でした。しかし、宴会は予定通り行われたのです。
中国国営テレビCCTVでは特別番組を放送。看板アナウンサーが勢ぞろいして新型コロナウイルスとの戦いを応援しました。対策に懸命な中国。10日間の突貫工事で完成した病院に続き、2つ目の病院の運用も始まりました。また、空港や広場などには体温測定パトロールロボットが登場。高熱の人やマスクを着けていない人を発見するとアラームで知らせるそうです。
そんななか、上海市が感染の主要経路についての判断を明かしました。飛沫(ひまつ)が口に入るなどの「直接感染」や飛沫が付いたたものを触って起こる「接触を通じた感染」。そして、「エアロゾル感染」です。専門家によりますと、エアロゾルとは飛沫より粒子が小さく、すぐに落ちる飛沫に比べて少し長く空気中を漂うといいます。ただし、粒子が小さく、空気中を漂い続け、また、マスクも効果が薄いという、いわゆる「空気感染」とは違うものだそうです。専門家によりますと、エアロゾルの定義は非常にあいまいなものだとしたうえで、あくまでも飛沫の延長だと指摘します。
[テレ朝news]