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コロナの症状でも検査は“陰性”入院できず医者警鐘(2021年5月4日)

国内では新たな脅威に医師が警鐘を鳴らしています。コロナの肺炎と同じ症状にもかかわらず、検査結果は陰性。さらなる医療逼迫(ひっぱく)の可能性もあります。

 兵庫県尼崎市にある長尾クリニックの長尾和宏院長。コロナと闘う現場の医師が感じる危機感があります。

 高齢の男性は抗原検査やPCR検査を行いましたが、結果は陰性でした。

 今、新型コロナウイルスに感染した人と同じ症状にもかかわらず、検査で陰性と出たために入院できないという問題が起こっているのです。

 40代の女性もまたPCR検査で陰性でした。偽陰性を疑った長尾院長はCT(コンピューター断層撮影)検査を行い、肺の状態を確認しました。

 陽性者ではないので保健所に連絡もできず、コロナ病棟に入院できないというのです。

 女性は帰宅し、自宅療養になりました。

 長尾院長によりますと、検査で陽性にならない偽陰性のケースは約3割くらいあると言われているそうです。

 4日後、40代女性が再び来院すると肺炎が悪化していました。

 女性は今度はPCR検査ではなく抗原検査を受けました。

 長尾クリニック・長尾和宏院長:「コロナ陽性です。コロナ陽性でした。やっとこれで保健所に届けが出せる」

 しかし、長尾院長が兵庫県と連絡を取ると入院は無理とのことでした。

 医療体制が逼迫する兵庫県では入院調整中と自宅療養者合わせて3000人以上います。そして、その他に偽陰性の人もいるというのです。

 長尾院長は、こうした問題は東京でも起こり得ると警鐘を鳴らします。
[テレ朝news]