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増加する感染者・・・クルーズ船乗員「早く外に出して」(20/02/13)

潜伏期間は船内に留め置くという方針を転換することになりました。厚生労働省は検査で陰性になれば、80歳以上の高齢者を先に下船させると発表しました。

 現在も約3600人が乗船する「ダイヤモンド・プリンセス」。厚生労働省はこれまで新型コロナウイルスの感染者や体調不良の人たち以外は19日まで船内に留め置くとしていましたが、13日正午から行われた緊急記者会見で方針を変更。80歳以上で持病がある人や窓がないなど空気の入れ替えができない船室に待機している人について、ウイルス検査で陰性と判断され次第、希望者を順次、下船させて潜伏期間が解消するまでの間、政府が用意する宿泊施設に滞在してもらうとしました。70代の母親と80代の伯母と一緒に乗船する女性は・・・。
 クルーズ船の乗客:「1人で降りられるような話になっているが、どうするって母が(伯母に)聞いたが、1人なら嫌だって言っていました。1人で閉じ込められるのは寂しいのでって言っていました」
 当初、船内の乗客は60歳以上が8割を占めていて、80歳以上も226人いたといいます。しかし、長引く待機日数は高齢者の体調悪化を招くとして、厚労省は特に持病のある人を早めに下船させると決めました。現在の状況は個々の基礎疾患などを調べて精査中だと答えています。さらに今後は・・・。
 加藤厚生労働大臣:「80歳でスタートしますが、それを下げていくということも考えている」
 また、下船する高齢者の家族や同室にいる人についても「配慮しながら進めていく」と付き添いを認める考えを示しました。
 すでに経過観察を終えた人たちもいます。チャーター機の第1便で帰国して千葉県勝浦市のホテルに滞在していた176人と埼玉県内に滞在していた21人は12日のウイルス検査で全員が陰性と確認され、13日昼までにホテルを後にしました。先月30日に第2便で帰国して宿泊施設に滞在している人も13日中に結果が出る見通しで、陰性ならば帰宅する予定です。
 一方、陽性反応が確認された人は増え続けています。約3700人の乗客乗員のうち今回で検査が終わったのは713人となり、新たに陽性反応が出た44人を加えてクルーズ船の感染者は218人になりました。44人のなかで日本人は29人。年齢別に見ると、70代が7人、80代が33人もいます。また、乗員の感染者も1人増えました。
 インド人の乗員:「早く皆を外に出してほしい。感染してからでは遅いんです」
 長引く隔離に不安が隠せない乗員たち。厚労省は全員検査を視野に入れて一日1000人を超える検査ができる設備の拡充を図っています。
[テレ朝news]