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錦織圭 プロテニス選手 2014.11.18



Kei Nishikori, Pro tennis player
ロンドンで行われたATPワールドツアー・ファイナルから前日帰国したばかりのプロテニス選手の錦織圭さんが会見した。優勝4回、全米オープン決勝進出など、世界ランク5位に浮上した今季の好成績の要因や来季への抱負について語った。
司会 小栗泉 日本記者クラブ企画委員(日本テレビ報道局政治部担当副部長)
日本記者クラブのページ
http://www.jnpc.or.jp/activities/news/report/2014/11/r00029764/

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記者による会見リポート(日本記者クラブ会報12月号に掲載)

飛躍のカギは「自分を信じろ」

安倍晋三首相の解散表明の記者会見と重なったにもかかわらず、会場は、ロンドンツアーから帰国したばかりの錦織選手見たさに集まったクラブ会員と、普段はあまり顔を見せないテレビリポーターらで熱気ムンムンだった。

関心を集めたのは、錦織選手がこの1年間でなぜここまで急成長(世界ランキング17位から5位)したのか。新任のマイケル・チャンコーチの指導がどう関わっていたか。

錦織選手は、新コーチによって自らのテニスが技術、精神の両面で明らかに変わったことを認めたうえで、彼から「ビリーブ・ユアセルフ(自分を信じろ)」という言葉を何度もかけられた、と語った。また、全米オープンで準優勝した際に「もう勝てない相手はない」と強気の発言をしたことについて、「あんなに大きく(発言が)取り上げられるとは思っていなかった」としながらも、自分自身を追い込んでいくメンタル面での意図があったことも明らかにした。来年も同じコーチングスタッフで世界ツアーに臨む、という。

ジョコビッチ、フェデラー、ナダルという3トップの誰が最も手強いかとの質問には「それぞれにプレースタイルが異なり、3人ともみな怖い」としたうえで「やはりフェデラーが僕にとっての一番の壁ですね」と述べた。ポスト錦織を目指す子どもたちに対しては「練習を積むことが一番大事。だけど、楽しくやることも忘れないで」と呼びかけた。その他、結婚観から好きな食べ物まで、錦織選手は、右から左から飛んでくる質問に対し、実にさわやかに、しかもユーモラスに的確なリターンを打ち返してくれた。

今年獲得したこの自信が確実に来期以降の成績につながるだろう。そんな期待を裏支えする会見だった。

企画委員 毎日新聞論説室専門編集委員
倉重 篤郎

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