「市長答えてみい!ちょっとどう思うとるんじゃ」
「対話をするべき存在だと認識しています」
市民に詰め寄られている安芸高田市長、市議会の終了後の様子なんです
去年8月に就任した石丸伸二市長。激しく議会と対立してしまっています
一体議会で何が起きているのか、改めて3つのポイントでお伝えします
対立の兆しは初めての議会で見えていた。
①居眠り・恫喝?
去年9月、議員の居眠りをツイッターで指摘。選挙中からツイッターで情報発信していたこともあったが、この手法が反発を生んだ。
その後、非公開の協議会で、議員からある発言があったという
石丸伸二市長「(協議会で)いろいろな議論があって象徴してたのが、敵に回すならあなたの政策全部反対しますよと」
これに対し議会側は「威圧的な発言はなかった」と回答。意見の対立が続く中、年越しを迎えた・・・。
②一般質問 答弁拒否?
1月、市長が議会に対し放った一言が、波紋を呼ぶ。。
ツイッター
「議会の歪みは看過できません。一般質問等には応じられないと考えています。」
石丸伸二市長「議会に対して意見を聞かせてほしいと申し入れしているんですが逃げ回っている。(それならば)一般質問に答えられないというのが、かねてからの私の方針です」
安芸高田市議会の議員は16人。年4回の議会では、毎回10人ほどが一般質問にたっていたが、それに答えないというのだ。
これを受け、議会内で意見が対立した。
若手議員を含む6人は「市長から意見を聞くべきだ」と主張。残る9人は、「疑惑を取り上げるべきではない」と主張した。
田邊介三議員(意見を聞くべき)
「市長がどこが引っ掛かっているか、わからないということでしたので、ならば市長の意見を聞くべきではないかと」
山本優議員(疑惑を取り上げるべきではない)
「全部話し合ってすんどるわけです」「全員で協議する内容と思いますか?」
そして一般質問当日。
石丸伸二市長「具体的なことについては後程書面で公表します。詳細については文書で公表します」
武岡隆文議員(疑惑を取り上げない)「誠意がないですね私は市民を代表して答弁求めとるわけなんで。それに全く答えてないと認識してます、残念です」
市民「ものすごく議員に対して失礼、議員も悪いんだけど市長もそういう態度はいけない」
市長「市長と議長でコミュニケーション始めましょうやと。例えば飲みに行こうかなどその話でもいいから来てくださいといったんですよ、それも違いますか。そしたら、誰も回答がないんですよ」
しかし2日目。市長は騒動を謝罪し、一転して、一般質問に答えることとなった。
1日目終了後、議長から「議会として対話の意思がある」と明言され対応を変えたという。
宍戸邦夫議長「恫喝と居眠りについての話はしない。ただそれ以外の対話は行いますよというのは初めから言っております」
③副市長選任への“同意“
1月、石丸伸二市長は、人口減少など課題を抱える市の改革を進めるため2人目の副市長を公募すると発表した。
転職サイトを通じて, 集まったのは4千人以上。2次選考は職員、最終面接では市長も参加。
元商社社員で、現在は復興支援事業に関わる団体職員の女性(34)が選ばれた。残すは議会の同意のみ・・・
石丸伸二市長
「是々非々といっている。やりとりのいざこざを副市長のジャッジに持ち込んではだめなんですよね。なので私は心配ないと思っています。」
「是々非々」
立場にとらわれず、良いことはよい。悪いことは悪いと判断するという意味のこと。
議会で使われる場合は、仲の良い悪いではなく、政策の良しあしで判断するという意味もある。
市長との対話をめぐり2つに分かれたように見えた議会。果たして、是々非々で採決は行われるのか。
採決当日。
石丸伸二市長「改革の必要性は明白。一刻を争う意味では、選任はこの町の末来にとって極めて重要な人事であると言えます」
経歴や選考理由などの細かい説明をし賛成・反対の議員に別れ行われた討論。
賛成派からは官民連携事業に携わった経歴などを市政改革に生かしてほしいという意見が目立った。
一方反対派は・・・
大下正幸議員「市長が恣意的に判断したとしか考えられません」
山本優議員「本人との面識も、本人の能力も実際にあったわけではないので、何一つ把握できていません」
迎えた採決の瞬間。
宍戸邦夫議長(16秒)「賛成の諸君の起立を求めます。起立少数であります、よって本案は否決されました」
賛成7人・反対8人で否決された同意案。
一般質問をめぐって市長との対話すべきとした議員・しないとした議員と、ほぼ重なった。
山根温子議員(市長と対話しない・副市長案に反対)「安芸高田市を知らない方が来られても どうやってやっていかれるのかというような声をたくさんいただいているので。本当に皆さん不安がっていらっしゃいます」
田邊介三議員(市長と対話すべき・副市長案に賛成)「やっぱり残念だなと」
「対立の構図は続いていたのか?」
「それはあったと思います」
反対議員と市長の主張はこうだ。
「新型コロナの影響で財政が厳しい」という主張には「そもそもコロナ禍の去年6月に議会自らが副市長2人体制を可決した」と回答。
「内定者との面識がない」という主張には「内定者によるプレゼンを提案したが、前例がないと議会側が拒否した」という。
石丸市長「“是々非々で”が嘘だったということですよね。逆に議会と対立するとあなたの政策とおりませんよが本当だった」
17日、2021年度予算が可決され、閉会した安芸高田市議会。
市民から選ばれる、市長と議員。市民のため、“是々非々”の政治は、今後行われるのだろうか
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2021年3月19日放送
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