2012年11月台湾金馬奨での長澤まさみによる中国語スピーチ
~日本語訳 全文~
皆さんこんにちは。長澤まさみです。
この度は金馬奨にご招待いただき本当にありがとうございます。
映画『モテキ』を観て頂き、そして、この場にいる皆さんとお話できる機会を頂けてとても嬉しいです。
私が住んでいる日本では昨年、東日本大震災がありました。
私自身もそれまで経験したことのない出来事に戸惑うことばかりでした。
幸いな事に、私や私の家族は無事に日々過ごすことができていますが、多くの方々がまだまだ大きな悲しみや問題に立ち向かっています。
日本が今、震災後の困難に諦めことなく立ち向かえているのは、海外の皆さんの助けがあったからです。
そんな中で、私に大きな感動を与えてくれた出来事がありました。
それは台湾の皆さんが日本に対して殊のほか暖かい支援をしてくださったことです。
自分にとっては何の得にもならないかも知れないことのためでも、温かく手を差し伸べてくださった事に対し、心からの感謝と尊敬の気持ちを抱いています。
台湾のみなさんの愛情に日本人はみんな感激し励まされました。
そして今、改めて日本を代表し感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
ありがとうございました。
「ショコラ」の撮影のため台湾に初めてきて、中国語を学ぶとともにたくさんの事を学んでいます。そして台湾の方々と一緒に仕事をする中で、台湾の方の優しさ、逞しさ、温かさを感じ、のびのびとお芝居させてもらっています。
ドラマの制作スタッフの方々には、感謝の気持ちでいっぱいです。
私は今まで、日本では多くの作品に関わらせて頂き、日本の方々に観てもらってきました。
ただ今回のように、国籍は違えど、想いを共有しあいながら一緒に作品を作っていけるという事は、本当に幸せな事だと実感しています。
そして、この場に来てくださった皆さまにも感謝の気持ちを伝えたいです。
ドラマに限らず、今後も台湾の皆さんと一緒にお仕事をできる機会があれば嬉しいです。
日本が世界から沢山助けを頂いたように、今後は私自身が女優として世界の皆さんに貢献できるよう、また人々に助けの手を差し伸べられる人となれるよう成長していきたいと思います。
最後に、まだまだ未熟な私を優しく迎えてくださった台湾のみなさん、本当にありがとうございました。
長澤まさみ