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“緊急性の高い”12の症状 専門家に聞く(20/04/29)

厚生労働省は、新型コロナウイルスに関して、12の『緊急性の高い症状』のリストを公表しました。『唇が紫色になっている』『息が荒くなった』『胸の痛みがある』『ぼんやりしている』などの症状が含まれています。

感染症学が専門の昭和大学・二木芳人客員教授は、「いずれも危険なサイン」と指摘。この中で『唇の色が紫』『意識がもうろうとしている』場合、全身が急激に悪化する“サイトカインストーム”の恐れもあるといいます。

“サイトカインストーム”とは、免疫細胞が暴走して、正常な細胞までダメージを受ける現象で、持病のない人や若者でも起こると言われています。本来、“サイトカイン”は感染症と闘う物質。身体がサイトカインを作りすぎて、サイトカインのストーム(嵐)が起きて暴走状態になり、悪い細胞だけではなくて、良い細胞も壊してしまいます。二木教授は「体の中の細胞、血管、臓器のダメージを受けて、ショック状態から急激に多臓器不全になって一気に危険な状態になる」と話します。そして、「自宅で一人でいると、こういう症状が出た時、これが危険なサインだと気づくのは難しい。陽性と診断された人は、無症状での軽症でも自宅ではなく、体制の整ったホテルや病院などに行くべき」と強調します。

現状のPCR検査数は1万件未満となっています。政府は1日2万件に増やすとしていますが、二木教授は「検査の機械をそろえることはできても、それを動かす人員が足らない。車があっても運転手がいない状態」と指摘。そのうえで、検査を増やすためには、新しい試薬・機器の積極的な導入や、検査する民間会社を増やすこと、そして、国際協力(感染が収まっている地域などに検査を回す)など、検討すべきではないかと語ります。
[テレ朝news]