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✍ 11月27・28日に大阪で行われたフィギュアスケートのNHK杯。リンクの外では思いがけない熱戦が繰り広げられていた。 国際大会の1つだが、今シーズンはコロナ禍の影響で開催国の選手あるいはその国を拠点とする選手しか出場できなくなったことで、海外からの参加はシングルでは女子のユ・ヨンのみとなった。 国内の選手が多い大会で例年以上に友好的なムードになるかと思いきや、険悪ムードを隠さない2つのファングループがあった。 羽生結弦(25)ファンと、高橋大輔(34)ファンである。 高橋は村元哉中をパートナーとして今シーズンからアイスダンスに転向しており、NHK杯はその初戦。結果は出場した3組中最下位に終わった。 それでも、高橋はバンクーバー五輪で日本男子初の銅メダルを獲得するなど華々しい実績を残したスター選手である。アイスダンスへの挑戦は「異例の挑戦」と大きく取り上げられ、新聞やwebメディアもこぞって彼を特集した。NHK杯の放送でも、優勝したティムコレト・小松原美里カップルよりも明らかに優先的に画面に映されていた。 ■「気持ち悪い」「格が違う」と攻撃 変わらぬ注目度と人気をあらためて示した形だが、それが災いになったとフィギュアスケートを長く取材するスポーツ紙記者は言う。 「羽生選手のファンがSNSなどで批判を浴びせたのです」 とは言っても、羽生はNHK杯には出場していない。一体どういうことなのか。記者が背景を説明する。 「かつて高橋選手がシングルで日本のエースだった頃、羽生選手はそれを脅かす選手として登場しました。そのため高橋選手のファンは、自分たちの“推し”の地位を奪おうとする羽生選手に対して敵視と言ってもいい厳しい目を向けました。『気持ち悪い』『格が違う』と、誹謗中傷に近いレベルの発言も日常茶飯事。他の選手に対してはそこまで攻撃しなかったので、実際には羽生の実力を脅威に感じていたのでしょう」 羽生が高橋に追いつき、そして成績の上では優位がはっきりしていくなかで羽生への「攻撃」は過熱していった。 有名なのは2012年の全日本選手権の“ブーイング事件”。ショートプログラムで羽生がトップに立ち、高橋がフリーで追い上げたが届かず優勝は羽生の手に。その大会で、羽生に対して一部ファンからブーイングが出たのだ。 「基本的にフィギュアスケートのファンは、自分の応援し …
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