新型コロナウイルスの後遺症で嗅覚の異常が半年間続いている女性は取材に対し、いつ治るか分からない不安を語りました。
去年7月、新型コロナに感染(30代):「感染したのは(去年)夏ごろ、その時には味覚と嗅覚がなくなった」
都内在住の30代女性。コロナ感染から半年が経過した今も、体のある感覚が失われたままの状態が続いています。
去年7月、新型コロナに感染(30代):「やっぱり嗅覚は戻っていない」
全世界で報告されているコロナの後遺症とみられる体の異常。強い倦怠(けんたい)感や味覚障害、関節痛、脱毛と、現れる場所は多岐に及んでいます。不可解なのはコロナ自体の症状の重さとは、どうやら無関係だという点。
コロナ感染当時、女性が好んで口にしていた食品。味とにおいが分からなくなったことで、選択肢は狭まったといいます。
女性は5日ほどで体調は回復し、2週間後には味覚も戻ってきたといいます。ところが、半年経過した今も戻らないのが・・・。
嗅覚の異常。それは「においがしなくなる」というだけではありませんでした。しないはずのにおいを感じることもあるというのです。自分の感覚が信じられなくなる怖さ・・・。
コロナの「後遺症」専門外来を設置するヒラハタクリニックの院長は・・・。
“コロナ後遺症”を多く診察、ヒラハタクリニック・平畑光一院長:「(コロナに)かからないことしか後遺症を完璧に予防する方法はない。当院は渋谷にあるが若者を見ると近い距離で大声で話しながら食事をしていたりするが、背筋が凍る思いをしています」
クリニックを訪れる患者の実に95%が訴えるのが倦怠感。
“コロナ後遺症”を多く診察、ヒラハタクリニック・平畑光一院長:「普通の倦怠感であれば、わざわざうちまで来ない。歯ブラシを持って歯を磨くのも苦痛。腕を上げられず髪を乾かすのもできない。しかも何カ月も続く」
また、複数の症状に悩んでいる人も多いといいます。
“コロナ後遺症”を多く診察、ヒラハタクリニック・平畑光一院長:「倦怠感だけの人はほとんどいない。5つ、6つあるのが普通。髪の毛が抜ける、味覚・嗅覚、息が苦しい、動悸(どうき)、筋肉が痛いなど」
嗅覚の異常を感じて、女性はすでに半年。
今月18日から川崎市の聖マリアンナ医科大学病院が16歳以上で紹介状があるなどの条件でコロナ後遺症の外来診療を開始するなど、医療機関の対応も今後は広がるかもしれません。
[テレ朝news]