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三浦春馬の遺作のひとう ブレイブ-群青戦記- 新田真剣佑の熱演も必見の1本

2分20秒あたり~ ストーリー紹介 9分50秒あたり~ 新田真剣佑の演技について
11分00秒あたり~ 三浦春馬の演技について 13分00秒あたり~ ツッコミどころもあるかも?
15分25秒あたり~ 三浦春馬のセリフは
         海外に出る新田真剣佑へのメッセージ?

ブレイブー群青戦記ー
監督/本広克行
出演/新田真剣佑、山崎紘菜
三浦春馬、松山ケンイチ
ほか

監督の本広克行
踊る大捜査線(98-12)
亜人(17)曇天に笑う(18)

脚本/山浦雅大
亜人(17)
サイレントトーキョー(20)

ザ・ファブル(21)江口カン監督と共作

西野蒼/新田真剣佑
瀬野遙/山崎紘菜

大きな霊石がある私立星徳(せいとく)高校の屋上にひとりの男子生徒が立っている。雨がふり悪天候となるなか、その生徒は屋上から飛び降りる。生徒は謎の力によって宙に浮き、次元の彼方に消えていった。

1年後の星徳高校。スポーツ強豪校と知られることあって、学校の表彰棚の中には優勝、準優勝をはじめとした盾やメダル、賞状が並んでいる。

葵(新田真剣佑)は幼馴染の遙(山崎紘菜)とともに弓道の練習をしていた。「葵が本気で弓道すれば優勝もすぐできるのに」という言葉に「本気になる意味がない」と葵は答えるのだった

生徒の多くが部活動に精を出している中、雷が学校の中央になる霊石に落ちる。周辺を包み込む不思議なモヤがはれると、謎の落ち武者や足軽、武器を持った農民ともみられる者たちに襲われ学生たちは次々と命を落とす。

その襲ってきたのは織田信長の軍勢とわかるころ、松平勢がやってくるという伝令が入り彼らは数人の生徒を人質にして撤退する。

時間差で現れたのは松平元康(三浦春馬)の軍勢で、生徒たちは体育館に集められる。

高校自体が戦国時代にタイムスリップをしたことを確信した葵は幼馴染の孝太とともに松平元康と交渉するが、彼から丸根砦を攻める役をすることを条件的に出されるのだった。

葵らは有志を募り、仲間を取り戻すため行動を開始。同時に残りの文化部系の仲間に現代に戻るための方法を探すようにお願いをして丸根砦に向かうのだった。

タイムパラドックスをはじめとした科学的な検証をするのは野暮
また時代考証的な部分も細かく突っ込むのも野暮ってもの
原作とは主人公の立ち回り、シナリオ進行などで大きく改変されている部分があるが、トータルで観た場合には上手にまとまっている。

若手俳優、女優が多数登場している中、漫画原作を映画化するうえでの寛容な気持ちで見れば楽しめる映画。

原作そのものが17巻かけていたのに対して、今作は原作をベースにしたオリジナル展開になっており、今作は2時間でしっかりとシナリオをまとめきっている
ゆえにキャラクターの深堀りができていないのが残念な作品

丸根砦攻めの部分は胸アツ部分多数
スポーツ強豪校の生徒たちが、自分たちの得意な分野/スポーツを活かした攻撃作戦を実行する部分は見所満点。

ただ、刀を持った相手に対しては不用心な特攻感あったのはすこし残念

とにかく生徒の多くが犠牲になる部分はいただけないものの、もしも戦国時代にそのままタイムスリップをしたら、まあ確かにつぎつぎに惨殺されてしまうわなぁ というのはあるかもしれない

新田真剣佑の演技は立派。
ナヨナヨとした後ろ向き少年だった彼が徐々に成長する部分に関しては、新田真剣佑の演技の旨さでフォローできている。
殺陣シーンも切れのある体捌きを見せてくれる。
刀、木刀を手にするシーンでは、本当に似合っている。彼が主演で時代劇を作っても良いんじゃないだろうか?

山崎紘菜のシンの強い女子高生演技もよくできていた。実年齢で26歳(おそらく撮影時は24歳?)ながら、高校生役を熱演

そしてなんといっても三浦春馬の存在感
亡くなってしまったのが残念…というのをとても痛感する。
出演するシーン一つ一つが熱演だし、引き込まれるし、圧倒される
刀を抜くのもタメがあるが、それだけに深みががあるし、歴史の未来に対しても、「太平の世を作りたい」というときには純粋無垢な表情を見せてくれるし、応援に駆けつけてくれたときには、友情を感じさせてくれる温かい笑顔も見えるし
ほんと三浦春馬の演技によって映画としての完成度が高まっていると感じられる。

一番の胸アツは「ならば その道を進め」と元康(三浦春馬)が語るシーン。
このシーンはラストに向けてのターニングポイントで、「仲間を救い出したい」という蒼(新田真剣佑)に対していうセリフ
だが4月から日本を出て世界で活躍する道を選んだ新田真剣佑への 新たな俳優人生を後押しするように見えてくるから、更に胸アツになるといえる。

最初にも言ったが、時代考証、リアル感と言った部分では甘さが目立つものの、エンターテイメント映画としての面白さは十分なので、気になる人はぜひご覧ください